五音之元本

 

       い ろ は せ す

  五倫五体  キ オ ア エ ウ

  月     シ コ カ ケ ク

  日     チ ソ サ テ ス

 金 神   ニ ト タ ネ ツ

 被軍星   ヒ ノ ナ ヘ ヌ

 朝明星   ミ ホ マ メ フ

 五 柱   リ モ ヤ レ ム

神 也     ヲ   エ ル

       土 火 金 木 水

 

  いは水で月様。ろは火で日様。は続ぎくにさつち様。せは勢せいと云うてつきよみ様。すはくもよみ様。んはかしこね様。六くと云うて心である。んは五音の本ではない、是れが五音にて皆戻る。

 十二音ずつ四つ四十八文字。一日が出来て一と月が出来、一月が出来て一年、一年が出来て一代が出来、四つの理、五柱とかしこね様なるが月様には必ず日様が御添いなり。

 つきよみ様にはくにさつち様、くもよみ様にはおおとのべ様、かしこね様には必ずたいしょくてん様、故に八方の神となるなり。

 

木火土金水、咽、舌、歯、唇、歯茎。身の内の方と字の理から説く方とあり。身の内から説く四十八文字は皆身の内に有り。又世界で説くのは空海上人が一つの歌に綴られ仏法の経文にかたどりたるが、文字はそれより以前から有ったもの。

 

  親神様の教えは言葉に理が有るのは言葉が先に出来て文字が後に出来た故、天地開闢以来幾千年の間、人間によろずの事を仕込み下されて天理から名がつき言葉が出来て居る故に言葉が元なり、名に理がある、言葉に理が有る也。文字は種々様々の品を分ける為のもの故、言葉は理があって、言葉有り、言葉あって文字あり、仏教が一の枝、文字が二の枝と仰せられた、故に世界に昔から云うて居る事の理が天の理から出て居る。名もついて居る、神様は云うていれども元知らぬと仰せなり。

 

  世上で云うとか諺に云うのも歌に謡うのも皆神様が云わすのや、歌わすのや、歌の流行するのでも世上は歌で知る、又夢を見るのも月日なりと仰せられる。

 例えば病人の諭しでも其の人の云う言葉の理を分ける、神が云はすと仰せられる。言葉一切天理をはずれては云えん、無きもの故(又病む時は言葉がなまる)云う事となり、現われる所で皆見分けるなり。