宮社堂館家之理

  社と云うは男の体を云う。体とは首より下を云う。立ち始めは戌亥の理にて腰也。腰は身体中骨の要也、竜頭なり。此の要にて身体立つ也。故に人間立たざるを腰抜けと云う。表は腹、裏は背、両側は左右のあばらなり。棟は胸なり、棟より雨垂れ落ちる故に、胸の下を水落と云う也。雨は水雨垂れ落ちも水落というも同一なり。両わきは被風なり。社と云うは八柱の神の代なり、しろなり、体なり。

 

  乳は棟の紋なり、腰腹、あばら、胸、背わき、水落、乳、しりは地形なり地場なり。神前鈴は男一之道具。鳥居は天なり。堂と云うは胴と云う理にて女の体を云う。戌亥は立て始めの理にて腰、表は腹、裏は背、両側はあばら、棟は胸、雨垂れ落ちは水落、被風両わき、乳は棟の紋玄関口陰門会堂本堂御堂とも云う。人間参詣して中へ這入りて礼拝すれは子懐胎、胎と同一にて下向は出産、同一なり。堂は中へ這入りて礼拝する故、女の胴体の理なり。

 社は神を鎮座して中へは入らず、外より礼拝す男の体の理なり。もっとも神の社と云うは天地の理身体の理なり。頭顔は上、即ち神、胴体は下即ち八代なり、社と云うも、堂と云うも皆天より其の形を教え、其の理を下げ給う故に、左の肩、右の肩と云うは左右の形は肩なり。左は月様、右は日様乳七夕の二星なり。

 

 宮の理はみとは水、火風三つ、やとは八柱の神、人間首より上をみと云う、下体をやと云う。やとは八形の理、人間住家とする所を館と云う、やかたとは八形の理、世界にては八方の理、館は家と同一なり。右何れもしりは地形也、宮、社、堂、館、家皆同じく月日二神より其の形を教え給う。(いざなみの尊様の御腹より元々人間生まれ出したる此の理で宮と云うものが後世に出来た、(子袋の理)