目 之 部

 ただれ目 (眼瞼縁炎とも云う)眼縁赤くなってただれる。物の惜しみ心ヘリ惜しみから人を見て不足を積む内々の擦れ合い内輪の者の成す事万事に付き心のすれあい。

 

○心を苦しむ。すべき事をせずしてしゃべり欲より擦れ合うて。にくまれる隣の人より憎まれる、はたの人を困らす。

 ○あの人はあの内はと人に云われる欲の理。

 ○人の仲言を云う心あり。心きたない見るもの欲しいから惜しい。

 ○荒き言葉。

 ○目先のきたない境をけずる心水を入れてふやし桝なれば大小を使う如き心。

 

かすみ目 (角膜翳とも云う)人の目をかすめ人の物かすめる心の理。

 ○人を見下す。かすりを取る理も有る。人の前でせず陰でして人の目を掠める心。

 ○目先の届かん理。先の見通しの付かぬ心。

 

目の玉 キリ/\痛む人の心を痛める人のする事成す事見て不足、腹立。

 ○左は父、右は母、親に不足腹立を沸かす理。

 ○人に目に見た事さし込み云い過ぎる水に湯を入れるが如し。

 

風眼(脳漏性結膜炎等云うも同じ目の玉飛び出し白くなる)言葉で表面は人の為に成るようにして心では敵にして居る理あちら行っては悪口云いて余程恐ろしき心である。

 ○先を見抜きて人を謀り事にておだて又使うとか口先誠らしく心に真実無く。

 ○親子夫婦中日々不足の疳言葉荒き不和。

 ○恨み腹立ちすばしかき欲癇癪人に恨めらる。

 ○人に恩の重なりた理なり親の恩を知らぬ。親不孝。野荒らしなども有り。

 例えて申さば前世に人の夫を取り其の人の妻が苦しみて親里に帰るとか進退に苦しむ

 又は離縁するとか云う如き罪にて女を苦しめたる或いは間男して夫を捨ておきて遠国に逃げたるが如き方は右の玉飛び出るという理。

 ○又左の玉なれば人の妻を盗んで男を苦しめたるとか又は女をおきざらしにして他国に逃げ出てしまう如きの理も有るなり。

 ○又両方の玉一度に潰れるのは大抵其の子の胎内中おろしそこないの理多く。

 ○人の目を掠め盗み又姦通等。其の子は前世の埃皆其の年齢等にて悪事をなしたる刻限時期も分るが天の理なり。

 

近眼 前世人の事に目がつき過ぎる埃勿論今世に十分其の心を使う。

 ○近欲目先へよせる欲しい心。

 ○内の事に気が付き過ぎ其の人の事に親切に目を付けん心。

 ○万事得手勝手身びいき、かげひなたの心。

 ○口先上手心の底に真実少なき。

 

そこひ目 前世に親主人恩人の物を取り込みて表面は甘く其の悪事遂に一代現われず終わりたる因縁にて出る。前生に人の物掠めて知れんとしまった理。又、子をながして知れずにしまうた理。今世に其の心を使うが因縁、色情気まま間違い、全て子を流し粗末にする。一命と云うて第一目の辛に来る、天に写る所、殺人也。

 ○親夫の目を掠め又夫を踏み付けあるがなしにする心行為。

 ○第一に子を流した埃、又人に慈悲心少なしもなき心。

 ○表面上は優しく見せ、よい顔して内心に深い悪心有り。

 ○強欲非道の悪事を人にぬり付け、あとまんちゃくなしたる。又道ならぬ色情にてかくし/\子の宿りたるを流し隠したる埃。

○親に不幸兄弟親の難儀を目に掛けん親の物掠め気ままに使い果たす如く。

○桝目でも切り取り目前はきれいに見せる。例えば表面は美しく交際し陰で其の者の妻を盗み楽しみきれいに済ますが如く娘なれば子をくらやみに落とす前世よりの因縁。

○人の夫をなぐさみ、人の妻女をなぐさみ、其の道で人にねたまれるうはべ美しくて内に悪事を働く。

○人の家内を盗み我が物にする。人の妻や娘や下女に子をはらまし子を潰す。

○前世に物が沢山有りながら十分人の物を掠め、知らぬ顔立派な顔して通り今世にて其の心有り。

○又甚だしきは火をかけたる因縁の者も有る。

○表は美しい物が写るが一番底の心に写る所の辛の水が干るから心に写らぬ見えぬ故ソコヒと云う。

○ソコヒ一切は右の理が台なるが其の人/\の性質によって黒とも青ともなる黒は思い切り諦めのわるい欲深い性の者。

○ウミソコヒ心のきたない者。例えば親の食物惜しむ人、食物惜しむ等台は同上。

○青ソコヒは欲しい心の強い性。例えば賭博とか物盗む掠める非道の強い如し。

○ソコヒなどの通り返しは、人の目に掛けぬ苦労の陰徳を積み、陰で埃払いの人を助ける働きをなして陰より守護頂けは明水の御造化下さる。

 

目まい(眩暈も同じ)高慢で心ののぼる人に見境をせぬ見下げる人に失礼なる事でも云うが如し女なれば血の道とか。

○地所境目をせせる心。

○人の思いの辛を止める。子を流す、なくする又は手引きする。又心小さい辛が弱って居る足納が足らん不足から心を弱らす心が丈夫にない。

○日々欲深く三十日五十日の先積もり金銭上の事思案巡らし目に積もり過ぎ。

○人の云う事を頭から打つ心。我の強い心の逆上せる短気気まま勝手人に情け心無く育てる心なく辛を止める心。

○口で云う割合に心の弱い。

○我慢が強い負けても負けぬ人にえらいと思わそうと云う人を勝たす心のない如し。

○我れ思惑を立て通して人を云いつめ。

○荒き言葉を使い又荒き事を成して人の眼を驚かす如き。

 

突き目 男なれば居りたい妻を追出す如き心使い。ひどきは追出し、離縁をする。女なれば向うの心あるのに無理に離縁をする如し。欲深く人を突き破り、繋ぎを切る。状態によりて大小の理を分ける。

○又例えば、人の夫と姦通して向かう妻が腹立云わん、云えんで恨み悩むが如き、又金銭上にても恨み腹立の埃。

 

草木にて目をしわぐ 口がきびし過ぎる目下及び人のする事見て世話をやき過ぎる。

 ○人に見分けが過ぎて人に腹立す。軽蔑する理と欲より隔て。

 

目に埃り這入る 人のする事不足見て不足。

○人が結構にしてくれるを喜ばす却って不足する。

 

石木竹 にて目をつぶすは、人の物掠め取った理。前世よりの因縁。

○又すすが目に入りて潰れる者有り、主人恩人の目を掠めたるか親の目を掠めたる大埃。或いは人の妻夫を盗み其の他の物を盗む等前世よりの因縁なり。

 

稲草にて目をつぶすは、人の女房に目をかけ過ぎる。女なれば人の亭主を取った理もあり。女房を取った理とある。娘なれば人の夫を盗み姦通の埃。悪気強く、又子を流してある理も来る。皆前世よりの因縁。

 

くしや目 若き時の色情気ままの埃。又人の心を引く考えの理。

 

目蓋 の張れるは表面温柔なるとも内心人を眼下に見下ろす心。

 

トラホーム 見てけなりがると云う心。人の花を見。例えば人の着物男なら女を見て嫁に欲しいが、目上故貰えぬしと云うようなもの母の心が子供出るもあり。

○欲しい惜しいの心強く目に写るもの我身我子に求めたい付けたい中々しつこい細かい欲。

○内心きたなく我慢強く我が内不足他所の花に目が付きあれなればこれなればと不足/\。

○見ては不足、聞いては不足。酒女の欲しい強欲。

○親不孝ねぢくれ根性、悪賢い智恵にて陰の心¬(かぎ)という、近欲夫を後ろにし、親、目上軽蔑、全て目の玉を養う瞼の内に顆粒生じて擦れるは、親恩人にすれる反対不足。

○万事きたない心を使う親に合わぬ、すべて見て不足、心をいずます弱らす。

○人の中立して両方より金を取る如く。

 

目性のわるいは、よい所/\と眺める性質。これが大体の理である。例えば人の花に目が付いて心が定まらず、商売なればあれもし、是れもしかけて止め、人の花は美しく足納の心が治まらん。人の妻や夫に目がつくが如く、全て歪み根性、目があかんと云う如く、欲の深い、切れぬ欲が深いから心が定まらんきたない。月様の明水が濁る。

 思い切り諦めの悪い故、心が晴れぬ、見分けが出来ぬ、心の曇り不足有りたえぬ如く、目性の悪しき人は質が悪い、心の鮮やか清浄な人は目が鮮やかなり。たとへば目使いの正しく正面見る。人は心真っ直ぐ、正しいへりへ目をつける。横目を使うものは人の穴、人のゆだんに目をつけるとか、下を見る人は、心が届かぬ。上を見るものは高慢がつよい。目は辛、心也。嬉し涙は目が洗えてきれいになる、悲しむ涙は目が衰える、あまり泣いたものは見えんようになる。

 

鳥目 (或いは夜盲症とも網膜不敏症とも云う)酉の刻から見えん故、鳥目と云う。引出しの御守護働き上の大恩を不足し日々渡世の事に自分満足せぬ。物の有るのが足納出来ん。何ぼう有っても之れでも他家には之れが有る、内には之れが無い、まだない、足らんと云う風な性にて、大抵は物の無い所に生れる病。

○欲深く例えば人の来ぬ間に仕事をなす、人と共々休むべき時に働く。人の見ぬ間に物取りて食うという様な心。

○一日の仕事思う程出来ぬと不足にし、仕事の勘定し過ぎる辛が弱る目も弱る。

○色情及び欲にて日暮れをさらえる理、物事欲しい/\と考え。

○人のすき目を考え我れ楽をせよとの心。

○人を得心させて取入れ金のすやいを取入れ又間男間女房して世間にきれいに見せて口と心と違う。

○何事も仕事に真実薄く、又親目上に不足意見合わん。

○前世にて多くは親不孝。夫に不貞又暗がり働きを成したる理も有り口に云う事は明るく心の内は暗く埃を作りたる理有り(人の目掠め盗む心)

 

片目 人の妻を盗んで取った理。子供右なれば母親人の夫を取った理現われる。中には子を無くした理来る者も有る。一命という目は命の根。

○例えば二十歳の者が盲目とか片目になるとすれば五年以前は十五歳位で盲目や片目になるような事はようせぬ、そこで是れは親の理又其の身は前世皆かくの如し。

 

逆まつげ 何か恨む事有って其の人の逆事を待つと云う理。負け惜しみ強く、人の気に障る腹立つ事を云い過ぎる。

○人のする事入らぬ世話をやく又人の事見て目だるい。

○人の心の逆に行く理。

○人の云う事を逆に取り腹立る人にクシャ/\云う。

○天地をあざむくと云うて、例えば親目上に逆らう人目を盗む如し。

○人を大事にしようとして却って人をきずつける。人を作り違い、見ぞこないと云う理も有る。

 

ひがら (斜視)人の事目に付いて不足にした前生の埃。自分の事は棚にあげて居って、我身の役を外事にして知らぬ顔したり勝手の事に目を付ける如く。

まろと目 人のこと見て難を入れる理又恨まれ又子として親の心を養うべきが却って擦れ合い親の心いためる埃。

恨みの理有り。

見ては欲しいと思いかくす理有り。

 

 角膜炎 (黒玉の上皮を角膜とも云う白玉全部の上皮を結膜とも云う。炎は熱かたるも熱を持ちてただれする事を云う)我が内不足にて見るもの目に写るものが我が物にしたき心にて又我れ思う様ならん時は腹立てて何をしても人の思いを立てさせぬ。

 我慢強く負ける事嫌いの性にて例えば男なれば女に対するには最初やさしく見せる事には巧みにして妙を得、其の心にて色情の間違いの種ありて深く恨みを受け居る。埃が台となり日々使う心が肥養いとなりて現る。

○人の汗油をかく我が物にせようと思う心、又云い過ぎる埃も有り。

 

目たたきする度に痛むは、内々の不足人が不足になりて又親を養う心なき理

 

目の辛 の玉の痛みは、人のきつ先を止める。縁談のさまたげ、親を苦しめ、人のさまたげ、人の思いを立てさせん。人の出世の辛を止める心、又縁談の無理切り子を無くする大恩を仇にする之れは辛にかかる。

 

やに目(かたる性結膜炎等云う)又ハヤリ目と云うもほぼ同じ。きたない心から見ては惜しみをかける理。我慢強し世上を眺め万事見るにつけて欲しいの不足たえず。

○ヤニが出て擦れるは人のする事さし出る理。

○表面を立派に暮したい心より内心のむさくろしききたなき心(欲)有る故人の笑いを受ける心の埃あり。

色情と金銭の思い込み忘れられぬ埃等もあり。

 

ひえ目 我が身を道楽に持ち夜更かしをしたり。

 

のぼせ目 心の思いの満ちきる理。人を見下げる。高き所へ目を付け心逆上せる。人を押える。男女の思い過ぎ。

○思い過ぎ心あせる。

 

上瞼下瞼 擦れて痛むは見分け出来ん欲。無理なる縁談を世話して居る如し。

○親不足、恩人と反対擦れ合う理もあり。

 

横目 人の家内や人の娘に目をつけて楽しむ。何に限らず人の物に目をつけて横目を使うと云う理。前世に恨みのために人に目を付けた因縁も有り(目玉の横になるもの)

 

ぼろ目 (ものもらいとも云う)他人の物を見て羨み、結構を見て不足、人より貰いたいきたない、人の物欲しがる及び色欲。内を不足にしてあほらしなど思い働かず親不孝の埃等。

 

目赤 くなる(結膜血管の充血血目等)我れの高慢にて物のへる事を真に惜しむ埃。

○負惜しみから短気争論一時の腹立で充血する者も有り。人の心を濁らす又目に見て色情の埃拵える色情の間違いの埃とある。何れも惜しみ

 

◎一列赤は日様の理惜しみなり。負惜しみ人に負けともない故意見の衝突からけんか口論する腹立合うなれど、只惜しみとか負惜しみと云うだけは人の満足出来ぬ故人と云い合い人と心合わんと諭す如し。

○又あまり口やかましくしゃべりすぎて人の心をにごし、不足腹立て我れも心にごして目赤くなる考もある。目は水、口も水、水の出る所は皆月様、水の出る所かきまわせば濁る如く口使い方にて目がにごる理も有る目は月様なるが細く分ければ辛は月様、黒玉大食天尊の理白玉惶根尊の理。

 目蓋は国狭土尊の理。働きは大戸辺尊の理・見える(写る)は日様にて、目は月日(水血)又左は宵明星、右朝明星大戸辺尊雲読尊に取る時あり。 

○或いは赤目にて甚だしきものは人の妻妾を盗んだ如き埃も有る。人の夫に姦通なども有り。

 

星目 量目、度目、衡目不足からほしいがうつる。我ままほしいまま。見たものほしい足納出来ぬ心から人の目を盗む。あれほしいこれほしい。

○我が内不足、我が身不足より我れより上を眺めてほしいの不足。

  例えば百姓なれば藁大根柴薪など他の物を掠める。心ある考もあり或いは山林田畑の境等に苦情論して無理したる埃にて出るものあり。或いは小児に甚だしきものは胎内中おろしかけたのもあり、或いは欲にて人を恨み腹立ちの理も有る。

 

網膜炎 (眼の玉筋網の如くなりて痛む故網膜炎と名づく)此の理は人に口先上手にて親切らしく見せかけて内心に我が物にする心又は内心では敵となりて我身の物にしたき巧みの理。

 

目に曇り かかるは容体にて一定にあらざれども多く色情縁談の事情にて又は欲にて掠める或いは縁談無理切り色情の道にて例えば夫婦に成る様云うて偽り男に腹立てさすとか女に深く恨みを受けるとか或いは妻を追出す如き埃多し。

 

涙目 人の縁談商売の邪魔とか親兄弟人を悲しまし涙こぼさす。残念さすか又何かの事情に依り腹立ち残念に思い内心で敵に思う理。例えば女なれば夫不足のもある風吹けばハラ/\と涙が出る夫の心が荒い故日々心で泣いて居る如きもあり。