手 之 部

   (ひび) 手の荒れるは日々柔らかな心なき故こまかい事仕事に限らず心の切れる理。日々の心で細かい不足を人に積む。

仕事にあせる人のあかを云うから続ぎ切れる。

心あせる荒い事云うて切る手のあらい事する。

親の恩人の恩受けても忘れる。

 

爪の病 は物事きたない心よりかき込みかき廻して人に憎まれ嫌われる向こう行きの強い理爪はつが十有るだいしょくてんの尊。欲深い理即ち思い切りのわるい性。

 

爪が反る がそりかえって居る人は親不孝の理、癇癪、親目上に理詰め理屈はねかえす口ひどい理。

 

五本の指 

○小指はなぎなみ様の指故父母又夫婦間軽ろうき事は我が子目下に係る。

○人差指は人を指差す理にて例えば我れの欠点を包み人の欠点を中傷するが如し。 

○人に指差さるるも同じ人の事くさす。親指にきず有るのも又は此の指に係るは前世親不孝の理。高指は心使い高く高慢の埃なるが例えば右なれば母親に対する事又食物に付きての埃も有り。

紅差し指は言葉に係る埃皆左右の指は裏表故一体に見て悟る事。

 

爪のぬける は欲深過ぎるかき込む心の強い又親に理詰めを云うて我れに腹立ち親子兄弟の縁を心で切る理有り。

理屈云うて云いつめる如き埃有り。

 

爪の縮む は人の芽を止める人の事を止める理勿論思い切り悪しき性。

 

爪の無き 爪無きは例えば小指なれば前世親不孝。女で左指なれば前世に夫の理を止めたる不貞の埃。男左なれば父親に当る。

 

瘭疽 (指のはれる病)我が身が悪事を行いて置きて人の悪事を悪口云う己と同じ事を云う己のは包んで居て人の非を云う高慢親不孝身勝手。

○恩のある人の事陰で悪口恨み又我が悪事を人に意見を受けて腹立ち人を悪しく云うて己の非を包もうとする心。

○恨み突っ張る理。

○人の手出すを止めて人の頭を削る人の評を入れて男女の事色情其の他人にきずつける。 

○人に恨まれる腹立てさす人の心を腐らす自分も心を腐らす。

  

指逆むけ 親不足親及び目上に口先で逆らう口答えをするもじる理。指に依って知る。

空手 高慢の埃にして人のする事まどろしう思うか又我が足を運んで行かねばならん事を人を招き使う高慢の心。

○一金銭欲しい自慢負けんえらそうに云う物盗みたる理もあり手を上げて打ったりもあり。

○人に頼まれた事目上より云い付けた事を上べに聞いて行わず我れの思うままにする理有り。

少し筋違う事を用うる横合いよりかき取る理も有り。

 

肱の痛み は例えば人に頼まれて骨を折らねばならん事をせず或いは我れの成すべき事を捨てゝ置き我が身の事ばかりの事に骨折る如き理。

○又人のする事まどろしく目だるく思い不足をなす等例えば女で左なれば亭主の仕事を不足にして我が働きがよいと思い私が働けばこそと云う心で夫を見下げ我慢高慢の如し。

 

赤切れ 前世身惜しみ今世欲から身を動かす人の事に働く事誠の無き埃。

 

○仕事を恩にきせ切り言葉を使い悪口人のあかを云う故に人と続ぎを切る慈悲心の柔らかな心なき故切れるなり。

○きたない心。人と心を合わさぬ人を繋がぬ高慢あり勝手心強い手なれば仕事の上から足なれば運びの事とか人を踏み付ける皆所に依って見る。

  

手の震う病 強欲高慢にて癇癪の埃例えば癇癪より手にて恐ろしき事した理も有るから其の人の手を出す事の出来ぬ理も有り。

 

手のだるい は人の事に付きて我が身自由ならんと不足案ずる如し成す事に心だるい理。

 

手の引き付る 我が身可愛から我が身の好きな者のみの手を引いて身引き癇癪にて理を曲げるとか或いは手引きして人を引きこかす如き理も有り。

 

手の平の悩み は物を摑みたる欲にて例えば人の物をつかみ取り。押さえ又人を押しつける如き或いは平の皮のむけて痛むは職人なれば受け合うた仕事を受け合い通りやらぬ理あるが如し。

 

肘の痛み 例えば男左の肩より肘まで痛み日々我が身の事ばかり働き人の事には少しも働かん骨折りせん理にて情け心の無き理なる如し。

 諭しの一例四十九歳男子右の肩より肱肘より上部だるく痛む。(他人目下の者には表面柔和に見ゆれど我が身思い立ちたる事は是が非でも立て通したき性質にて若き時より色情にて道楽を通り親に心配掛け不孝の道を重ねたるそれに二十五歳他家へ入夫いたし先方の母親と心合わず無理なる本人と破談したる埃種芽切りたるなり心さんげと十分の改良すべし。)