りきもつの訳

 木の実一但し、くだもの穀物二、野菜三、右三品は人体五行と同一に御守護下さるなり。魚類四陰にて水気入込み暖かみは世界より受ける、鳥類五陽にて暖かみ入込み、水気は世界より受ける人間りきもつは種と卵より生ずる物を食するは天の理なり。

 

生まれながら親と同じ形なるものはりきもつとは云はぬ、水と米は充分むまい舌に合わしてある。是れがからい、冬あまいが夏にがいが、春すいが秋、此の四つを合するとむまいとなる。即ち四合わせ内の仲よろしいが、むまいという仕合せのよい内という、此の味わいでしたというなり。夫婦息見えん月日和合にて息出る言葉、風見えるかしこね様の御守護なり。

 

五穀第一米、第二麦、第三粟、第四きび、第五稷、一種ひえと云うものあり、食にあらず。野菜、第一大根、第二かぶら、第三人参、第四ごぼう、第五芋、第六蓮根七芹八、つる物に生ず一切の野菜、右八方八柱の神なり、八百屋というは此の理より始まる、山に自ら生ずる、芋に自然著あり、五穀と野菜を菩薩と云うなり。