九四の訳

 九つ四つ 九つ一と時、四つが六時、一日十二時なり。夜九つ子の刻月様此の世の始まり夜が始まり、昼九つ午の刻日様、月日は陰陽天地和合万物の親様なり。一年に取れば冬至が子元、一代にては生まれ出で五ヵ年が子、子は北南北が此の世八方の根なり、夜九つ昼九つ月日有って人間万物を生ず、九つ胴九の世界という。

 

夜九つが始まり故九つが一つ、八つが二つ、七つが三つ、六つが四つ五つが五つ、四つが六つなる故皆十となる。依って一九が九にて、九つが子の刻に始まり、九つに二つ目を掛合して二九十八で、八つが丑の刻、三九、二十七で七つ寅四九、三十六で、六つ卯の刻、五九、四十五で、五つ辰、六九、五十四で、四つ巳の刻にて六刻四つ時なり。

 

同じく昼日様九つにて始まり、一九が九、九つが午の刻、二九、十八、八つ未、七つ申、六つ酉、五つ戌、四つ亥刻にて六刻即ち四つ時にて一昼夜終る。合わして十二刻は十二支、八柱の神、一日一年一代身の内も同じ理、身の内に有るもの世界に有り、世界に有るもの身の内に有り。

 

夜九つ昼九つ九九の本、算術の根元は皆此の理よりはじまる。宇宙の真理は皆九九で理が出る也。算術と云う術法なり。或は測量とか天文とか総て是れにて明算す。算術は天理より教えられたるなり。そろばんと云う、皆世界は十より無い十と云う世界なり。

 

天理は根元、学問は枝末なり、此の世の根は月様、子が一番の元、故に人間も子が宿るが始まり也。月泊まると云う月様宿り下さるなり。故に人間子の宿る所を子宮と云う、龍宮と云うも同じ意味にて、身の内では子宮、世界では龍宮と云う。