八埃裏表心に悟る理

思い切りの悪きは恨み七の表三三の裏欲から恨み、四と六腹立ちから憎み荒い言葉が出る憎みから腹立ち。五と五我が身も可愛い人も可愛い之は埃にならぬ之れは天理に叶うから裏表はないと意うてよい。二と八表に高慢があるから心の底に惜しみあり惜しみから高慢。一の裏九欲しいから苦をする此の世の苦は欲しいから苦第一物の始めが欲しい、物の始まりも埃の始まりも欲しい例えば高慢がしたいゆえ埃の方にはきばって出すが真実の方にはよう出さぬ自慢や高慢で人に悪く云われようまい。

 

汚いと思われようまいという心で出している故心には惜しい惜しみが生ずる高慢がしたいから惜しむ心、例えば惜しんで与えぬ人に物を教えぬが如し。人に負けるべき事又負けて我が身に徳が付く理に叶う処を負惜しみ負けても負けん我慢高慢なる如し。

 

欲切る事切らぬ分ける事分けぬ欲から人に恨みを受けるも又我れが思い切り諦めをせず人を恨むが三恨み七欲皆裏表なり。皆埃は十の理也。金の国狹槌尊様に切れる大食天尊様の如く裏表にて十社となる。是れは埃の裏表とは違うから諭しには使う事稀れなれど我が心に悟る理也