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戦争レベルの統一教会収奪作戦<本澤二郎の「日本の風景」(4606)

 

<笹川良一が勝共連合の集会で「私は文鮮明の犬だ」と大演説!>

 

 ウクライナからの報道によると、ロシア軍が「価値あるもの全てを奪っている」という。統一教会の手口そのものではないか。人間を幸福にする宗教法人に値しない反社会的カルト教団である。しかも、この期に及んでも「信教の自由」を振りかざして、統一教会を擁護するような文科省・文化庁は「永岡桂子以下、カルト教団と笹川財団に汚染されている」との深刻な疑惑が浮上してきた。

 

 昨夜もYoutube動画で、TBSの米国特ダネ取材を見てしまった。登場したのはアメリカ統一教会元幹部の、仰天するような証言だ。アレン・ウッド氏の断固たる証言だ。彼は文鮮明の野望の大きさを物語るような、日本で繰り広げられた国際勝共連合の大会場での、岸信介の盟友・笹川良一演説を紹介した。「私が一番印象に残った統一教会での忘れられない印象は、笹川が私は文鮮明の犬だ、と大会場で叫んだことだ」とTBS記者に打ち明けた。映像も。彼はその時の司会兼通訳だった。

 

 戦後日本の最も胡散臭い悪党の代表格といえば、笹川のギャンブル利権だ。田中角栄は笹川利権を押しつぶそうとしたが果たせなかった。背後の田中の仇敵・福田赳夫清和会に封じられてしまった。今からすると、当時はギャンブル利権などに関心の薄かった凡人ジャーナリストの最悪の失点といえる。自民党派閥の権力闘争にのみうつつを抜かしてきた派閥記者にとって、ギヤンブル利権は「社会部記者の仕事」と割り切っていた。

 

 第一、駆け出し政治部記者は岸と笹川の関係や、福田と笹川の深すぎる仲などを、正確に理解する能力がなかった。いま統一教会事件発覚のもとでは、理解することが出来る。宏池会の岸田文雄のあいまいな国会答弁の裏事情に相違ない。現役の記者は知らない。知っている老人ジャーナリストは沈黙している。それ故にTBS特ダネの価値を高く評価出来る。

 

 多くの国民は知らない。右翼は明かさない。この機会に、わずかでも真実を語る責任がある。もちろん、森喜朗や小泉純一郎、麻生太郎らは知っている。秘密が隠ぺいされ過ぎている日本の政治ゆえに、隣国のいかがわしい政治体制をあざ笑うことが出来ない。

 

<岸信介・福田赳夫から「文の番犬」となった笹川財団>

 

 本日は久しぶりの秋晴れだ。風もある。木々も喜んで踊っている。袖ヶ浦市林地区の元役員が、君津市の放射能瓦礫に反対している「小櫃川の水を守る会」に一緒に行きませんか、と誘ってくれたが、断ってしまった。統一教会について書いている最中だったので、次回の誘いには応じたい。

 

 この元自民党秘書の元役員は「千葉県は清和会が圧倒しているところ。房総半島にも統一教会被害者がいるはず。注意したい」といっていた。核の問題も、詰まるところ岸に辿り着く。311の東電フクシマ原発崩壊事故も、岸や福田の負の実績だ。むろん、中曽根も、彼らはともに国家主義者だ。

 

 そんな土壌に反共主義の統一教会が芽を出し、ついで枝葉と根っこを生やして、半世紀後に森内閣・小泉内閣・安倍内閣を誕生させた。岸の孫は、改憲と大軍拡を公言して銃弾に倒れた。安倍殺人を覚悟させた統一教会の非道な仕打ちを擁護するような文科相には、現在は全国民が衝撃を受けている。

 

 「岸田が真っ当な正義の政治家であれば、山際という雑魚を辞めさせるだけではなく、永岡も、そして安倍の分身の高市や西村、そして官房長官、党三役の萩生田をクビにしないと、統一教会をすっきりと解散させることは出来ないのではないか」という深刻な不安が、いま市民の間から噴き上がっている。

 

 岸や福田の番犬から、文鮮明の番犬になった笹川の船舶振興協会は、いつの間にか財団化して列島を凌駕した!「福祉団体に米粒のような資金をばら撒き、その一方で血税を数百億円も分捕っている」(市民活動家の話)という悪党集団という評価は、昔と変わらない。

 

 「気が付いたら笹川の倅は、安倍晋三の番犬になっていた。いま森の面倒も見ている。森の事務所は財団が面倒見ている。山口敏夫は知っている」との指摘も浮上してきた。

 

 それにしても「文鮮明の番犬」になった笹川良一。倅は安倍晋三の番犬になっていた。今どうしているのか。見えない敵に怯えているかも」との声も。

 

<レーガン・ブッシュ親子・トランプの犬となった統一教会>

 

 悩みの多い日本人女性を騙して、私財すべてを略奪した統一教会の資金は、ワシントンにも流れていた。右派の共和党にも。しかも、ロンヤス関係で知られた俳優出身のレーガンに、ついでブッシュ親子にも、さらに問題大統領で知られるトランプの選挙運動資金にも化けていた。元幹部のアレン・ウッド氏の断言である。

 

 ということは、安倍の総裁選挙資金も統一教会からの資金、すなわち日本人女性を地獄に落とした私財が、自民党総裁を誕生させていたことになろう。ほぼ断定できる。文科省が統一教会擁護に徹することができるだろうか。「神国日本」計画は挫折した。昨日文化庁は有識者会合を始動させた?

 

2022年10月26日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)